個人的な vSAN Advent Calendar 13日目です。
自宅ラボの vSAN 7.0 U 1 Advent Calendar 2020 - Adventar
vSAN で RAID 5 / RAID 6 イレージャ コーディングを利用した場合の、vSAN コンポーネント配置の様子を確認してみます。
- RAID レベルと vSAN ノード数の関係
- 今回の vSAN 環境
- 仮想マシン ストレージ ポリシーの作成
- RAID5 仮想ディスク コンポーネントの物理ディスク配置
- RAID6 仮想ディスク コンポーネントの物理ディスク配置
RAID レベルと vSAN ノード数の関係
vSAN に RAID5 / RAID6 の 仮想ディスク(VMDK)を配置するには、ノード数の要件があります。
- RAID5 → 4ノード以上(4つ以上のフォルト ドメイン)
- RAID6 → 6ノード以上(6つ以上のフォルト ドメイン)
参考: RAID 5 または RAID 6 イレージャ コーディングの使用
下記ブログの解説によると、これは vSAN の RAID の実装によるもので、RAID5 が 4つ、RAID6 が 6つのコンポーネントとして実装されているためのようです。
vSAN Erasure Coding Failure Handling - CormacHogan.com
そこで今回は 6より多いノード数で、実際に vSAN の RAID5 / RAID6 ポリシーの VM を作成してみました。
今回の vSAN 環境
オール フラッシュ ディスク グループで、7ノード構成の vSAN クラスタを用意しました。
- vSAN 7.0 U1
- ESXi は 7ノード
- ディスク グループはオール フラッシュで、ノードあたり 1つずつ (キャッシュ層 SSD x1、キャパシティ層 SSD x1)
- フォールト ドメインはデフォルト構成のまま
仮想マシン ストレージ ポリシーの作成
RAID5 のストレージ ポリシーを作成します。
今回は「許容される障害の数」だけデフォルト値から変更しています。
RAID5 のポリシー名は「vSAN-RAID5-Policy」にしました。
RAID6 のポリシーも、同様に「vSAN-RAID6-Policy」として作成しました。
RAID5 仮想ディスク コンポーネントの物理ディスク配置
仮想マシンを、「vSAN-RAID5-Policy」ポリシーで作成しました。この仮想マシンでは、16GB の VMDK を 1つだけ作成しています。
RAID5 になっている仮想ディスクの物理配置を確認すると、ノード数が4つより多くても、コンポーネントは 4つ(4ノード)に分散されています。
RAID6 仮想ディスク コンポーネントの物理ディスク配置
次に、仮想マシンを「vSAN-RAID6-Policy」ポリシーで作成しました。こちらも、16GB の VMDK を 1つだけ作成しています。
RAID6 の仮想ディスクの物理配置についても、ノード数が4つより多くても、コンポーネントは 6つ(6ノード)に分散されています。
vSAN の RAID5 / RAID6 は、ノード数が多い場合でも、RAID のストライプ数があわせて増加するわけではないようです。おそらくは、可用性と性能のバランスをとった設計なのだろうと思います。
以上、vSAN の RAID5 / RAID6 の仮想ディスク コンポーネントを見てみる話でした。