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自宅ラボ NSX-T 3.1 の構築。Step-06: Edge トランスポート ノードの準備

※あたらしい NSX 4.1 のラボ構築は こちら をどうぞ。


 

NSX-T のネステッド ESXi 環境を利用したラボを構築してみます。今回は、Edge トランスポート ノードの準備をします。

 

前回はこちら。

 

今回の内容です。

 

ポートグループの作成

NSX Edge 仮想アプライアンスの vNIC に割り当てる、ポートグループを作成します。

このラボでは、NSX Edge を NSX Manager からデプロイします。そこで、ネスト内側の ESXi の持つ仮想スイッチに、ポートグループを作成しておきます。

今回は、標準ポートグループを 2つ作成しています。説明については以前の投稿をどうぞ。

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アップリンク プロファイルの作成

Edge トランスポート ノードのアップリンク設定をするため、アップリンク プロファイルを作成しておきます。次のパラメータを設定します。

  • NIC のチーミング ポリシー
  • TEP の VLAN ID
  • TEP の MTU(Maximum Transmission Unit)

 

前回の ホストむけアップリンク プロファイルと同様、Edge むけにもデフォルト作成されたプロファイルがありますが、今回は VLAN ID を変更したものを新規作成します。

 

「システム」→「設定」→「ファブリック」→「プロファイル」→「アップリンク プロファイル」タブを開いて、「プロファイルの追加」をクリックします。

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アップリンク プロファイルの名前(ここでは profile-edge-uplink)を入力して、下にスクロールします。

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「デフォルトのチーミング」にて、次のように入力します。これは後続の手順で、Edge のアップリンクにあたる vNIC と、ポートグループを紐づけるための名前です。Edge VM のアップリンクは vNIC であり、ポートグループ側のチーミングが利用できるので、今回はスタンバイ アップリンクを空欄のままにしています。

  • アクティブ アップリンク: uplink-01
  • スタンバイ アップリンク: 空欄のまま

 

残りのパラメータを入力したら、「追加」をクリックして画面を閉じます。

  • トランスポート VLAN: TEP に設定する VLAN ID(今回は 1022)を入力します。
    NSX-T の仕様によりトンネルが張れなくなるトラブルを回避しやすいよう、あえて ホスト TEP とは別の VLAN にしていますが、かわりに NSX 外部で VLAN 1021 と 1022 のルーティングが必要です。
  • MTU: GENEVE のヘッダを持つパケットが通過できるように、1600 にします。
    デフォルト値も 1600 ですが、わかりやすくするためにあえて入力しました。

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Edge むけのアップリンク プロファイルが作成されました。

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Edge トランスポート ノードのデプロイ

Edge トランスポート ノード(NSX Edge の仮想アプライアンス)をデプロイします。

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「システム」→「設定」→「ファブリック」→「ノード」→「Edge トランスポート ノード」タブを開いて、「EDGE ノードの追加」をクリックします。

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次のようなパラメータを入力します。

  • 名前: NSX Edge の仮想マシン名。ここでは「lab-nsx-edge-21」
  • ホスト名 / FQDN: NSX Edge に設定するホスト名 / FQDN。
  • フォーム ファクタ: NSX Edge VM のリソース割り当て。まずは Small にしています。

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物理マシンのメモリ リソースが少ないラボでも起動できるように、「リソース予約の詳細設定」のパラメータを変更してから「次へ」をクリックします。

  • メモリの予約 (%): 100 → 0

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NSX Edge の認証情報などを入力して、「次へ」をクリックします。

  • CLI ユーザ名(ここでは admin)と、パスワード
  • SSH ログインを許可: ラボでは便利なので許可
  • root ユーザのパスワード
  • root SSH ログインを許可: ラボでは便利なので許可

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Edge VM の展開先となる、vCenter、クラスタ、リソース プール、ホスト、データストアを選択します。

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NSX Edge のネットワーク設定を入力して、「次へ」をクリックします。

  • IP 割り当て (TEP): TEP ではなく、これは管理のための IP アドレスなどを入力。
  • 管理インターフェイス: 管理ネットワークのポートグループを選択。ここでは「PG-MGMT」
  • 検索するドメイン名、DNS サーバ アドレス、NTP サーバ アドレスも入力。

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「NSX の設定」では、次のようにパラメータを入力しつつ下にスクロールします。

  • Edge スイッチ名: 今回はデフォルト(nsxHostSwitch)のまま。
  • トランスポート ゾーン: オーバーレイ / VLAN 両方のトランスポート ゾーンを選択。
  • アップリンク プロファイル: さきほど作成した profile-edge-uplink を選択。

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残りのパラメータを入力して「終了」をクリックします。

  • IP 割り当て (TEP): 今度こそ Edge TEP のネットワーク 情報を入力します。
    ホスト トランスポート ノードと同様に IP アドレス プールを選択できますが、ここではあえて固定 IP リストを選択し、アドレスやゲートウェイなどを手動入力しました。
  • uplink-01: アップリンク ポリシーで入力した名前(uplink-01)に、事前に Edge アップリンクむけに作成しておいたポートグループを割り当てます。

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Edge トランスポート ノードのデプロイ(2台目)

2台目の NSX Edge を、1台目と同様にデプロイしておきます。Edge が 1台でもシンプルなラボは構成できますが、物理リソースに余裕があれば 2台あったほうが確認できる機能は増えます。

 

Edge クラスタの作成

この先で実施する Tier-0 ゲートウェイの作成では、Edge トランスポート ノードをまとめる「Edge クラスタ」を指定することになります。

ここで、Edge クラスタを作成しておきます。ちなみに、Edge クラスタは、Edge トランスポート ノードが 1台のみでも作成しておく必要があります。

 

「システム」→「設定」→「ファブリック」→「ノード」→「Edge クラスタ」タブを開いて、「EDGE クラスタの追加」をクリックします。

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Edge クラスタの名前(edge-cluster-01)を入力して、Edge トランスポート ノードを 2台(lab-nsx-edge-21 と lab-nsx-edge-22)とも、「選択済み」に移動します。

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これで Edge クラスタが作成されました。

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つづく。