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小規模 Horizon 8 ラボ構築。Part-01 環境説明

VMware Horizon 8 の操作を検証するために、物理マシン1台の小規模なラボを構築してみます。

 

このラボ構築のまとめはこちら。

 

今回の内容です。

 

1. このラボ構築の方針

今回は、Horizon Console の設定やプールの作成/設定変更といった、Horizon の基礎的な機能検証や操作方法の確認をするためのラボを作ろうと思います。

  • コンポーネント(サーバやネットワークなど)は、できるだけ少なくする。足りないものは、必要になったら後で追加する。
  • Horizon まわりのパラメータは、できるだけデフォルト値を採用する。
  • 冗長化なしで、パフォーマンス チューニングもしない。
  • Windows ユーザは、ローカルとActive Directoryドメインの両方で、デフォルト/ビルトインの管理者(Administrator)のみ使用する。仮想デスクトップへのログイン テストもとりあえず Administrator。

 

2. ラボの構成

それでは、今回のラボ構成の概要について説明します。

 

2-1. ラボ構成のイメージ

今回のラボ構成イメージ図です。

 

2-2. ネットワーク

ネットワークは、1つ(192.168.80.0/24)だけ用意します。

IP アドレスは、下記のように利用します。

  • 192.168.80.1: ゲートウェイ
  • 192.168.80.11: Active Directory ドメイン コントローラ / DNS / DHCP
  • 192.168.80.21: vCenter Server(vSphere Client)
  • 192.168.80.31: ESXi
  • 192.168.80.41: Horizon Connection Server(Horizon Console)
  • 192.168.80.100 ~ 199: 仮想デスクトップの DHCP で利用

 

2-3. 作業用端末

最初の ESXi のセットアップや VCSA のデプロイは、今回構築するラボの外にある作業用端末(Windows 10)から実施します。

Host Client、vSphere Client、Horizon Console といった Web ブラウザ経由で利用する管理ツールは、基本的にこの端末から利用します。

 

2-4. 物理マシン

このラボでは、ESXi をインストールした Intel NUC を 1台だけ利用します。作業用端末と、物理ルータ(ラボネットワークのゲートウェイにあたる)以外は、この物理マシン上で起動します。

  • モデル: NUC10i5FNH
  • CPU: Intel(R) Core(TM) i5-10210U CPU @ 1.60GHz
  • メモリ: 32GB
  • ストレージ: SSD 1TB(Crucial MX200)
  • ESXi はインストール済み(詳しくは後述)

 

2-5. Horizon ラボを構成するサーバ / 仮想マシン

今回は、次のようなサーバ群を仮想マシンで用意します。

 

AD / DNS / DHCP

Active Directory のドメイン コントローラ、DNS サーバ、DHCP サーバは、1台の仮想マシンとして用意します。

OS は、Windows Server 2019 を利用します。

このラボで利用する AD / DNS ドメイン名は下記です。

  • ドメイン名: euc.go-lab.jp
  • NetBIOS 名: EUC

DHCP スコープには、仮想デスクトップが AD ドメインに参加できるように、DNS サーバのアドレスとして AD DNS サーバを設定します。

 

ESXi

仮想デスクトップを展開するハイパーバイザです。今回は、このホストに管理サーバ群と仮想デスクトップを相乗りさせます。

ESXi の操作は、初期構築時のみ、ESXi 自身の Web サーバで提供される「Host Client」を利用します。そして、構築後は基本的に vCenter Server(vSphere Client)経由で操作します。

ESXi のバージョンは、ちょっと古いですが下記を利用しています。もともとこの NUC で利用していたもので・・・

  • ESXi 7.0 U1c(17325551)

 

vCenter Server

仮想化基盤の管理サーバである、vCenter Server を構築して、ESXi を登録します。

vCenter の操作には、おもに「vSphere Client」を利用します。これは、vCenter 自身の Web サーバで提供されます。

vCenter Server Appliance(VCSA )は、Photon OS(Linux)ベースの仮想アプライアンスです。これは、新しめのバージョンを利用します。

  • vCenter Server 7.0 U3c(19234570)

 

Horizon Connection Server(Horizon Console)

Horizon 8 の管理サーバである、Connection Server を構築します。このサーバから、vCenter 配下の ESXi に仮想デスクトップを展開することになります。

Horizon の操作には、おもに「Horizon Console」を利用します。これは、Connection Server の Web サーバで提供されます。

Horizon 8 は、2022/5/5 時点での最新評価版(Version 2203)を利用します。Version 2203 のソフトウェアは、2203 とひとつ前の 2111 との混合構成のようです。また、OS には AD と同様に Windows Server 2019 を利用します。

イベント情報の管理については、イベント データベースは構築せず、とりあえずローカル ファイルシステムに出力しておきます。

 

仮想デスクトップ

今回は、仮想デスクトップでも Windows Server 2019 を利用します。

仮想デスクトップでは通常は Windows 10 / Windows 11 を利用しますが、このラボ構築では、とりあえずフル クローンのデスクトップ プールが展開できることまでを確認します。そこで、AD や Connection Server のためにインストールした Windows Server 2019 を、とりあえずのデスクトップ プール作成確認に流用します。

 

つづく。