Japan VMUG(VMware User Group)で 2022年05月24日に開催した「vExpert が語る」で、Horizon 8 自宅ラボ構築の紹介をしました。ただし実際は世界最小ではありません。
開催概要
"Japan VMUG「vExpert が語る」" のイベントの開催概要はこちら。今回は15回目でした。VMUG のイベントページは開催終了してしまうと非表示になってしまうため、下記の GitHub リポジトリに開催概要を残しています。
世界最小(にとどめたい)の Horizon 8 Home Lab 入門。
Japan VMUG「vExpert が語る」第15回 は、Horizon VDI パネル ディスカッションを予定していたので、その入口として Horizon 8 の自宅ラボ構築&ブログ投稿をして紹介しました。
内容は、極小規模 Horizon 8 ラボ構築を、6回の投稿でひとまず完成させるというものです。基礎練習用にあえて小規模にしているので、現実世界の Horizon からは遠い構成のものではありますが、そのぶん取り組みやすいのではないかと思います。
- 小規模 Horizon 8 ラボ構築。Part-01 環境説明
- 小規模 Horizon 8 ラボ構築。Part-02 仮想化基盤(vSphere)の準備
- 小規模 Horizon 8 ラボ構築。Part-03 AD / DNS / DHCP の準備
- 小規模 Horizon 8 ラボ構築。Part-04 Connection Server の構築
- 小規模 Horizon 8 ラボ構築。Part-05 クローン元 仮想マシンの用意(Windows Server 2019)
- 小規模 Horizon 8 ラボ構築。Part-06 デスクトップ プールの作成
ラボの構成イメージは、下記のような感じです。1台の物理マシン(Intel NUC)の上に、 vSphere と Horizon 8 の環境を構築しています。イベント データベースは、あえて構築していません。
このラボでも、最低限の仮想デスクトップ展開は試せるはず・・・
例として、検証目的ごとのコンポーネント必要台数を挙げてみると、下記のような感じになるかなと思います。
現実世界の Horizon 環境では、多くのコンポーネントの組み合わせで構成されます。たとえば、Unified Access Gateway や Workspace ONE Access(旧 vIDM)を配置したり、冗長化で LB を配置したりします。これから Horizon VDI に取り組むためにラボで必要になるものとして、最低限のラボあれば今回の構成(図中の #1)になると思います。
目的を明確にできれば、フルセットの Horizon 環境を用意しなくても検証を実施できます。そして、割り切って検証するのであれば、ラボ環境用意のハードルは下がります。たとえば、 VDI では基本的に共有データストア(ストレージ)を利用しますが、ESXi / データストアが1つずつのラボであれば、ローカル ディスク 1台でも構成できます。
「物理マシンは1台」以外でのラボの小規模をめざした工夫は、おもに下記です。
- 登場要素をできるだけ少なくする。
- 利用ユーザは、ローカル / AD ドメイン Administrator のみ。
- VCSA は IP アドレスでデプロイ → AD DNS 構築後に FQDN に変更。 (DNS 構築前に VCSA デプロイするため)
- デスクトップでも Windows Server を利用。
- イベント データベースも構成しない。
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再構築の手間をできるだけ少なくする。
- AD / DNS / DHCP 構築で PowerCLI を利用
- VCSA デプロイで CLI を利用
- Horizon コンポーネントはサイレント インストールを利用
いくつか、もう少し具体的に例を挙げておきます。
VCSA デプロイでの CLI 利用では、あらかじめ JSON ファイルを用意しておき、vcsa-deploy.exe コマンドで VCSA の仮想マシンをデプロイします。
Horizon Connection Server (と Horizon Agent)のサイレント インストールは PowerCLI やコマンド プロンプトからインストーラを実行します。
仮想デスクトップでは、一般的に Windows 10 や Windows 11 といったクライアント OS を利用しますが、ラボの動作確認では、あえて AD や Connection Server で利用した Windows Server 2019 を流用しています。
Horizon のイベント データベースは構築せず、かわりに Connection Server のローカルにファイルとしてイベント情報を記録しています。
最小構成ラボ構築が構築できたら、次のようなことも試せます。
例1: PowerCLI + VMware.Hv.Helper モジュールで操作してみる。
例2: Horizon 8 のイベント データベースを構成してみる。
(ただし、下記はどれも実験的な構成です。)
このブログでは、上記のような投稿は「Horizon 8」カテゴリにまとめているので、よろしければどうぞ。
Horizon 8 の評価版については、おもに下記が利用できます。どちらも、Horizon のソフトウェア自体は製品版と共通で、提供される(Horizon Console から追加する)ライセンス キーが異なるだけです。
※2022/05/24 時点の情報です。
- VMware Horizon 製品評価センター
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https://customerconnect.vmware.com/jp/web/vmware/evalcenter?p=horizon-eval-8
- Horizon 8 2203
- Horizon は Enterprise Edition
- vSphere 7 もセット
- 無償/60日
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- VMUG Advantage
- Horizon 8 2111
- Horizon は Advanced Edition
- vSphere は別提供だが、VMUG Advantage で入手可能
- Horizon 7.13 も用意されている
- Horizon は Advanced Edition
- vSphere 6.7 U3 もセット
- $200/1年
ということで、Horizon ラボ構築の参考になればと思います。
録画
当日の録画はこちら。
イベント全体の録画プレイリストはこちら。
以上、Horizon 8 自宅ラボ構築の紹介でした。