VMware Cloud Foundation(VCF)5.x では、SDDC の展開に、Cloud Builder という仮想アプライアンスを使用します。今回は、Cloud Builder を VMware Workstation Pro に展開してみます。
今回の内容です。
VCF のドキュメントでも、さりげなく VMware Workstation / Fusion にも Cloud Builder がデプロイ可能と説明されています。
適切なプラットフォーム上に VMware Cloud Builder アプライアンス を展開する必要があります。これは、VMware Workstation または VMware Fusion を実行しているラップトップ、または ESXi ホストに配置できます。
今回の環境
今回利用したソフトウェアです。それぞれ、Broadcom Support Portal からダウンロードしておきます。
- VMware Workstation Pro 17.6.2
- インストーラー:VMware-workstation-full-17.6.2-24409262.exe
- VCF 5.2.1.0 の Cloud Builder
- OVA ファイル:VMware-Cloud-Builder-5.2.1.0-24307856_OVF10.ova
VMware Workstation ホストは、下記のように構成してあります。今回は Windows Server 2022 にインストールしてありますが、ほかの Windows でも手順は同様のはずです。
- CPU:4(Cloud Builder が 4 vCPU のため)
- メモリ:8GB
- ストレージ:90GB
- ネットワーク アダプタ:1つ(展開予定の Cloud Builder と同じネットワークに接続)
- Windows のファイアウォールは無効化
1. Cloud Builder の展開
VMware Workstation を起動して、「仮想マシンを開く」をクリックします。
このマシンにダウンロードしておいた、Cloud Builder の OVA ファイルを選択します。
- OVA ファイル:VMware-Cloud-Builder-5.2.1.0-24307856_OVF10.ova
「エンドユーザー使用許諾契約書」画面で内容がなぜか表示できませんでしたが、ひとまず同意のチェックボックスを ON にして、「次へ」をクリックします。
仮想マシンの名前を入力して、「次へ」をクリックします。ストレージ パスは、仮想マシン名をもとに自動入力されたものを採用しています。
- 新規仮想マシンの名前:vcf-cb-02
Cloud Builder のパラメータ入力画面が表示されます。
パラメータを入力して、「インポート」をクリックします。
- Enable FIPS:False ※デフォルトのまま
- Admin Username:admin ※デフォルトのまま
- Admin Password:admin ユーザーに設定するパスワードを入力
- Root Password:root ユーザーに設定するパスワードを入力
- Hostname:vcf-cb-02
- Network 1 IP Address:192.168.70.6 ※Workstation のマシンと同ネットワーク
- Network 1 Subnet Mask:255.255.255.0
- Default Gateway:192.168.70.1
- DNS Servers:192.168.70.3
- DNS Domain Name:c.go-lab.jp
- DNS Domain Search Paths:c.go-lab.jp
- NTP Servers:192.168.70.3
OVA のデプロイが完了するまで待ちます。
デプロイが完了すると、仮想マシンがパワーオンされます。
OS の起動が完了してから、Cloud Builder のアプリケーションが起動するまで数分待っておきます。
2. 展開された Cloud Builder 仮想マシンの構成
Cloud Builder 仮想マシンを右クリック →「設定」を開きます。
Cloud Builder 仮想マシンのリソース割り当ては下記のようになっています。
- プロセッサ(vCPU):4
- メモリ:4GB
- ストレージ:シン プロビジョニングで、展開直後の消費容量は 40GB+ 程度。
- ネットワーク アダプタ:ブリッジ
ネットワーク アダプタは、デフォルトでブリッジが選択されており、VMware Workstation マシンと同ネットワークに接続されます。そのため、Workstation マシンと Cloud Builder は同ネットワーク サブネットの IP アドレスを設定しておきます。
3. Cloud Builder への接続
今回は、VMware Workstation ホストの Web ブラウザから Cloud Builder の Web UI を開いてみます。Web ブラウザで Cloud Builder の IP アドレスにアクセスして、証明書エラーを無視して進みます。
- Cloud Builder に設定した IP アドレス:192.168.70.6
admin ユーザーでログインします。パスワードは、デプロイ時に指定したものです。
Cloud Builder にログインできました。
以上、VMware Workstation Pro に Cloud Builder を展開してみる話でした。