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VMware Cloud Director 10.4 で Nested ESXi ラボ構築。Part-02 ESXi 仮想マシンの作成

VMware Cloud Director(VCD)で、ネステッド ESXi のラボ環境を構築します。今回は、ESXi がインストールされた仮想マシンを作成し、そこから vApp テンプレートを作成します。

 

全体のサマリはこちら。

 

前回はこちら。

 

今回の内容です。

 

今回は、下記の赤枠のあたりの作業を進めます。

 

1. ISO イメージの用意

まず、VCD でカタログを作成して、ESXi のインストール メディアを登録しておきます。ここからは、ESXi ラボ環境を構築する組織 VDC のテナント ポータルで作業します。

 

1-1. カタログの作成

今回のラボむけに、カタログを作成しておきます。このカタログには、ESXi のインストール メディアと vApp を登録します。

「ライブラリ」→「コンテンツ ライブラリ」→「カタログ」を開いて、「新規」をクリックします。

 

カタログの名前を入力して、「OK」をクリックします。

  • 名前: catalog-02

 

これで、カタログが作成されました。

 

1-2. ESXi の ISO イメージのアップロード

作成したカタログを開きます。

  • カタログ: catalog-02

 

「メディアとその他」を開いて、「追加」をクリックします。

 

「アップロードするメディアを選択」のボタンをクリックして、ESXi の ISO イメージ ファイルを選択して「OK」をクリックします。メディアの名前は、ISO イメージの名前が自動入力されるので、そのまま採用します。

  • 選択したファイル: VMware-VMvisor-Installer-7.0U3f-20036589.x86_64.iso

 

これで、vApp で ISO イメージ ファイルが利用可能になりました。

 

2. ESXi 仮想マシンの作成

ESXi のインストールされた仮想マシンを作成して、テンプレートとして利用するための準備をしておきます。

 

2-1. 仮想マシンの作成

組織 VDC の「コンピュート」→「仮想マシン」で、仮想マシンを作成します。この VDC にはまだ仮想マシンがなく下記のような画面になっているので、「新しい仮想マシン」をクリックします。

 

新しい仮想マシンのパラメータを入力して、下にスクロールします。

  • 名前: esxi01
  • コンピュータ名: esxi01
  • タイプ: 新規
  • パワーオン: チェックを OFF にしておく

 

ひきつづき「新しい仮想マシン」のパラメータを入力して、下にスクロールします。

  • ゲスト OS ファミリ: その他
  • ブート イメージ: さきほどアップロードした ISO イメージを選択
    • VMware-VMvisor-Installer-7.0U3f-20036589.x86_64.iso
  • コンピュート CPU: 2
  • ソケットあたりのコア数: 2
  • メモリ: 4GB(リソースに余裕があれば 8GB)

 

残りの「新しい仮想マシン」のパラメータを入力します。この時点では、ディスクは ESXi ブート用に1つだけ作成します。そして NIC はネットワークに未接続のままにしておきます。

  • ストレージ(ディスク 1)
    • ストレージ ポリシー: sp-local-vmfs
    • サイズ: 40GB(32GB 以上)
  • ネットワーク
    • デフォルトのまま

そして、「OK」をクリックします。


これで、仮想マシンがパワーオフの状態で作成されました。

 

2-2. ESXi のインストール

作成した仮想マシンで「パワーオン」をクリックします。

 

「WEB コンソールの起動」をクリックします。

 

ESXi のインストーラが起動されるので、普通にインストールを進めます。

 

ESXi のインストールを済ませて再起動すると、DCUI が表示された状態になります。

 

2-3. ESXi のテンプレートむけ設定

F2 キーを押して、root ユーザで ESXi にログインします。

 

「Troubleshooting Options」で、ESXi Shell と SSH を有効化しておきます。

「ESXi Shell」を Enter キーで設定変更し、「Enabled」になったことを確認します。

 

「SSH」も Enter キーで設定変更して、「Enabled」になったことを確認します。

 

ALT + F1 キーを押して、ESXi Shell を開きます。

 

root ユーザでログインしてから、/etc/vmware/esx.conf ファイルを編集します。

vi /etc/vmware/esx.conf

 

/etc/vmware/esx.conf ファイルでは、下記の行を削除しておきます。

  • /system/uuid = "UUID"

 

esxcli コマンドで、/Net/FollowHardwareMac を 1 に変更しておきます。

esxcli system settings advanced set -o /Net/FollowHardwareMac -i 1

 

変更した設定を保存しておきます。

auto-backup.sh

 

2-4. ESXi のシャットダウン

ALT + F2 キーを押して、DCUI の画面に戻ります。

さらに、F12 キーを押して、ESXi をシャットダウンします。

 

「Forcefully terminate runnning VMs, if any ...」でスペース キーを押して「X」マークをつけてから、F2 キーを押してシャットダウンします。

 

VCD のテナント ポータル側でも、仮想マシンがパワーオフになります。

 

3. vApp テンプレートの作成

パワーオフ状態の ESXi の仮想マシンから、vApp テンプレートを作成します。

 

3-1. ISO メディアの取り外し

テンプレートを作成する前に、仮想マシンから ISO イメージを取り出しておきます。仮想マシンの「すべてのアクション」→「メディア」→「メディアの取り出し」をクリックします。

 

仮想マシンの「ハードウェア」→「リムーバブル メディア」を開き、「CD/DVD ドライブ」が「切断状態」になっていることを確認しておきます。

 

3-2. テンプレートの作成

仮想マシンの「すべてのアクション」→「テンプレートの作成」をクリックします。

 

「カタログへの追加」画面で、作成するテンプレートの情報を入力して「OK」をクリックします。

  • カタログ: catalog-02
  • 名前: esxi70-vm-template-01
  • このテンプレートを使用する場合、以下を指定します: 仮想マシン設定をカスタマイズ

 

「ライブラリ」→「コンテンツ ライブラリ」→「カタログ」で、「catalog-02」を開きます。そして「vApp テンプレート」を開くと、vApp テンプレートが作成されているはずです。

 

vApp テンプレートの「仮想マシン」を開くと、ESXi 仮想マシンが 1つ含まれていることがわかります。

 

4. ESXi 仮想マシンの削除

vApp テンプレートの元になった仮想マシンは、vApp テンプレートの展開確認して不要になったら削除します。

同名の仮想マシンが複数ある場合は、画面上部のパスや、全般タブなどから、vApp に含まれていないこと(もしくは含まれている vApp)を確認します。下記の例では、「すべての仮想マシン」の直下に仮想マシン名(esxi01)が表示されているので、この仮想マシンが vApp に含まれていないことがわかります。

 

削除する仮想マシンの「すべてのアクション」→「削除」をクリックします。

 

確認画面が表示されるので、「削除」をクリックすると削除処理が開始されます。

 

ゲスト OS からシャットダウンした場合などに、vApp で仮想マシンがパワーオフになっていても、削除に失敗することがあります。この場合は、テナント ポータルから「パワーオン」→「パワーオフ」すると、削除できたりします。

 

つづく。