vSphere 8.0 U2 で、vSphere with Tanzu の自宅ラボ環境を構築していきます。今回は、vSphere with Tanzu でのデータストア指定に利用される、仮想マシン ストレージ ポリシーを作成します。
今回の内容です。
ドキュメントでは、下記のあたりが参考になります。
ラボ環境のイメージ
今回は、直前の手順で作成した NFS デーアストアにタグを付与して、それを参照する仮想マシン ストレージ ポリシーを作成します。
スーパーバイザーの制御プレーン 仮想マシンや、Tanzu Kubernetes Grid Service の Kubernetes(TKGS)クラスタ ノードの仮想マシンの配置などでは、データストアを直接指定しません。かわりに、vCenter Server で作成する仮想マシン ストレージ ポリシーを指定することになります。
ちなみに、vSAN データストアを利用する場合は、デフォルトで作成される「vSAN Default Storage Policy」が利用できるので、この投稿の手順をスキップしても大丈夫です。 今回のラボでは ESXi ホストのメモリ消費を節約するために、あえて vSAN ではなく NFS データストアを利用するため、仮想マシン ストレージ ポリシーを追加作成しています。
1. データストアへのタグの割り当て
NFS データストアを使用する場合は、仮想マシン ストレージ ポリシーでタグ ベースでデータストアを指定するので、まずはタグを作成してデータストアに割り当てます。
1-1. カテゴリの作成
タグのカテゴリを作成します。
「タグとカスタム属性」→「タグ」タブ →「カテゴリ」を開き、「新規」をクリックします。
「カテゴリの作成」画面で、下記を入力して「作成」をクリックします。
- カテゴリ名: vwt-ds-category
- オブジェクトあたりのタグ数: 1つのタグ
- 関連付け可能なオブジェクト タイプ: 「データストア」のみ選択
これで、カテゴリが作成できました。
1-2. タグの作成
「タグとカスタム属性」→「タグ」タブにある、「タグ」を開いて、「新規」をクリックします。
「タグの作成」画面で、下記を入力して「作成」をクリックします。
- 名前: nfs
- カテゴリ: vwt-ds-category
これで、タグが作成されました。
1-3. タグの割り当て
NFS データストアに、タグを割り当てます。
「インベントリ」→「データストア」→ 対象のデータストア(Datastore-NFS-z1)を選択して、「アクション」→「タグとカスタム属性」→「タグの割り当て」をクリックします。
「nfs」タグを選択して、「割り当て」をクリックします。
これで、データストアにタグが付与されました。
同様に、Datastore-NFS-z2、Datastore-NFS-z3 データストアにも nfs タグを付与しておきます。
「nfs」タグが付与されたオブジェクトの確認するには、「タグとカスタム属性」→「タグ」タブにある、「タグ」を開いて、「nfs」タグ名をクリックします。
「オブジェクト」タブに、割り当てられているデータストアの一覧が表示されます。
2. 仮想マシン ストレージ ポリシーの作成(1-Zone 用)
「ポリシーおよびプロファイル」→「仮想マシン ストレージ ポリシー」を開き、「作成」をクリックします。
名前を入力して、「次へ」をクリックします。
- 名前: vwt-nfs-policy
「ポリシー構造」画面で、下記を選択して「次へ」をクリックします。
- デーアストア固有のルール: タグ ベースの配置ルールを有効化
「タグ ベースの配置」画面で、ルールを入力して「次へ」をクリックします。
- タグ カテゴリ: vwt-ds-category
- 使用量オプション: 以下のタグ付けをされたストレージを使用:
- タグ: nfs
「ストレージ互換性」画面の「互換性あり」タブに、タグ付けしたデータストアが表示されることを確認して「次へ」をクリックします。
「完了」をクリックします。
これで、仮想マシン ストレージ ポリシーが作成されました。
3. 仮想マシン ストレージ ポリシーの作成(3-Zone 用)
仮想マシン ストレージ ポリシーの「作成」から、もうひとつポリシーを作成しておきます。
名前を入力して、「次へ」をクリックします。
- 名前: vwt-nfs-policy-3zone
「ポリシー構造」画面で、下記を選択して「次へ」をクリックします。
- デーアストア固有のルール: タグ ベースの配置ルールを有効化
- ストレージ トポロジ: 使用ドメインの有効化
ちなみに、vCenter Server 8.0 U3(IaaS Control Plane に改称されたバージョン)からは「Tanzu on vSphere ストレージ トポロジ」という表記になり、設定項目も「マルチゾーン ハイパーバイザーでのゾーン トポロジの有効化」に変更されています。
「タグ ベースの配置」画面で、ルールを入力して「次へ」をクリックします。
- タグ カテゴリ: vwt-ds-category
- 使用量オプション: 以下のタグ付けをされたストレージを使用:
- タグ: nfs
「使用ドメイン」画面で、ストレージ トポロジ タイプを選択して「次へ」をクリックします。とはいっても、ここで選択できるのは「ゾーン」のみです。
- ストレージ トポロジ タイプ: ゾーン
「ストレージ互換性」画面の「互換性あり」タブに、タグ付けしたデータストアが表示されることを確認して「次へ」をクリックします。
ここで意図したデータストアが表示されない場合は、クラスタをまたいで共有されていないことを再確認します。
「完了」をクリックします。
これで、3-Zone スーパーバイザを構成する際に指定する仮想マシン ストレージ ポリシーが作成できました。
つづく。