VMware Cloud Foundation(VCF)5.2 で、SDDC Manager から Avi Load Balancer のコントローラー VM を展開できるようになりました。そこで今回は、SDDC Manager で Management Domain に Avi コントローラーをデプロイしてみます。
ドキュメントでは、下記のあたりです。
- Managing Avi Load Balancer in VMware Cloud Foundation
- Deploy Avi Load Balancer for a Workload Domain
今回の内容です。
- 1. Broadcom Support Portal のアカウント設定(デポ設定)
- 2. ソフトウェアのダウンロード(バンドル管理)
- 3. Avi Load Balancer のデプロイ
- SDDC Manager の Avi Load Balancer の様子
- デプロイされた Avi Load Balancer の様子
1. Broadcom Support Portal のアカウント設定(デポ設定)
まず、SDDC Manager で Avi Load Balancer のソフトウェアをダウンロードするため、Broadcom Support Portal(BSP)のアカウントを設定します。ちなみに、ここで設定する BSP アカウントには、Avi Load Balancer をダウンロードできる権限が必要です。
2. ソフトウェアのダウンロード(バンドル管理)
「ライフサイクル管理」→「バンドル管理」を開き、「バンドル」タブで「VMware NSX Advanced Load Balancer 22.1.6」インストール専用バンドルの「今すぐダウンロード」をクリックします。
ちなみに、この画面のソフトウェア バンドルの表示は、デポ設定から数分かかります。そして、まだ Avi は旧称の NSX ALB 表記になっています。
下記のように表示されるので、しばらく待ちます・・・
ダウンロードが完了すると、「ダウンロード履歴」タブに表示されます。
3. Avi Load Balancer のデプロイ
Management Workload Domain(Management Domain)に、Avi Load Balancer をデプロイします。
「インベントリ」→「ワークロード ドメイン」を開いて、デプロイ済みの Management Domain「vcf-m01」を開きます。ちなみにこの環境では、VI Domain はデプロイしていません。
「アクション」→「NSX Advanced Load Balancer のデプロイ」をクリックします。
バージョンを選択して、「次へ」をクリックします。
- バージョンの選択: 22.1.6
フォーム ファクタ(仮想アプライアンスのサイズ)を選択して、「次へ」をクリックします。
- サイズの選択:小
管理者パスワードとネットワーク設定を入力して、「次へ」をクリックします。今回は下記のように入力します。
- 管理者パスワード: Avi コントローラーの admin ユーザのパスワード
- ノードの IP アドレス
- ノード1 の IP アドレス: 192.168.70.31
- ノード2 の IP アドレス: 192.168.70.32
- ノード3 の IP アドレス: 192.168.70.33
- クラスタのアドレスと名前(スクリーンショットは m と w を入力間違い・・・)
- クラスタ VIP: 192.168.70.30
- クラスタの FQDN: vcf-m01-avi.c.go-lab.jp
- クラスタ名: vcf-m01-avi-cluster
Avi コントローラーに設定する IP アドレスは、Management Domain の VM Management Network から採番しておきます。
また、ここで入力する クラスタ VIP アドレスと、クラスタの FQDN は、DNS による正引きと逆引きがの名前解決が必要です。ノード 1 ~ 3 に指定する IP アドレスの DNS レコード登録は不要です。
「デプロイの開始」をクリックすると、デプロイ処理が開始されます。
「タスク」画面を確認して、一連の処理が「成功」で完了するまで待ちます。
SDDC Manager の Avi Load Balancer の様子
Management Domain の「サービス」タブに、Avi コントローラー(NSX Advanced Load Balancer)へのリンクが追加されます。
SDDC Manager のパスワード管理にも、Avi Load Balancer(NSX ALB)の admin ユーザが追加されます。
デプロイされた Avi Load Balancer の様子
これで、Avi コントローラーがデプロイされました。Web ブラウザから、HTTPS で コントローラー クラスタ VIP / FQDN にアクセスして、証明書エラーを抜けると、Avi Load Balancer の Web UI にアクセスできます。
admin ユーザ(パスワードはデプロイ中に指定したもの)でログインできます。
ただ、この先のセットアップは手作業が必要で、手動で OVA ファイルをデプロイした場合と同様に Welcome 画面が表示されます。
この後は、普通に Avi コントローラーの設定(たとえば下記のような)を実施することなります。
ウィザードを進めて、展開された Avi Load Balancer の様子を確認してみると、Avi コントローラーの仮想マシンが 3台デプロイされ、コントローラー クラスタが構成されています。
ライセンスは、デフォルトの「Enterprise with Cloud Services」Tier が設定されています。
vSphere や NSX との連携も未設定(Cloud 設定が No Orchestrator)です。
そのため、Virtual Service や VIP、Service Engine なども作成されていません。
以上、VCF 5.2 で Avi Load Balancer をデプロイしてみる話でした。