Aria Automation の Assembler テンプレートで、展開時にパラメーターを指定できるようにしてみます。
今回の環境
前回と同様に、VCF 5.2.1 で展開した Aria Automation の環境を使用します。そして、Cloud-init をインストールした Oracle Linux 9.5 の OVF テンプレートも前回と同じものです。
1. YAML ファイルの用意
前回のテンプレートをベースに、下記の YAML ファイルを作成しました。今回は、inputs を利用して、テンプレートの展開時にデモ用ユーザーの名前とパスワードを入力します。
vm-template-06.yaml
- L3~L7:デモ用ユーザー名を入力する input を定義
- L8~L13:デモ用ユーザーのパスワードを入力する input を定義
- L30:oracle-linux-9 イメージ マッピングを指定。
- L34:ゲスト OS のカスタマイズを有効化する。
- L35~L51:Cloud-init のスクリプトを記載。
- L39, L44:input をもとに、デモ用ユーザーを作成。
- L45:デモ用ユーザーの初回ログイン時にパスワードは変更させない。
テンプレートの例は、下記のあたりが参考になります。
2. テンプレートの作成
Assembler の「デザイン」タブ→「Templates」→「新規作成元」→「アップロード」を開きます。
テンプレートの情報を入力して、「アップロード」をクリックします。
- 名前:vm-template-06
- プロジェクト:demo-pj-01
- ファイルのアップロード:vm-template-06.yaml
作成された「vm-template-06」テンプレートを開きます。
「テスト」をクリックします。
inputs で定義した、「ユーザー名」と「パスワード」を入力する画面が表示されるので、今回はデフォルトのまま「テスト」をクリックします。
ちなみに、「i」マークをクリックすると、input の「description」に記載した説明文が表示されます。input の「description」と「title」に同じ文字列が定義されている場合は、この「i」マークは非表示になります。
テストが成功したことを確認して、「×」マークで閉じます。
「バージョン」をクリックします。
カタログに公開するための情報を入力して、「作成」をクリックします。
- バージョン:1 ※自動入力
- このバージョンをカタログへのリリース:ON
カタログにテンプレートがリリースされたので、「閉じる」をクリックします。
3. テンプレートの展開
Service Broker の「使用」タブ →「カタログ」を開き、テンプレートの「申請」をクリックします。
- テンプレート:vm-template-06
展開名と input のパラメータを入力して、「送信」をクリックします。input は、文字のソート順の都合か定義した順番とは異なる順序で表示されています。
- 送信名:test-deploy-06
- パスワード:VMware1! ※デフォルト
- ユーザー名:vmware ※デフォルト
少し待ってから「展開」を開き、「test-deploy-06」の前にあるマークをクリックすると、展開された仮想マシンに設定された IP アドレスが確認できます。
- アドレス:10.0.20.89
vSphere Client でも、仮想マシンに IP アドレスが設定されたことが確認できます。
ルーティングされている作業マシンから、vmware ユーザーで SSH すると、展開時に指定したパスワード(VMware1!)でログインできます。
以上、Aria Automation でテンプレートの展開時にパラメータを指定してみる話でした。