引き続き、vSphere with Tanzu を体験するためのラボ環境構築をしていきます。今回は、ESXi を ホスト トランスポート ノードとして設定します。
前回はこちら。
一連の投稿のまとめはこちら。
今回の内容です。
ここまでの環境準備
すでに、NSX Manager と連携する vCenter / ESXi では、vDS を構成してあります。
NSX-T のオーバーレイ ネットワークでは MTU を 1600 以上にしますが、NSX による仮想スイッチを vDS 7 に統合する場合は、MTU は vDS 側で設定します。今回はネステッド環境なので、ネストの外側の仮想スイッチでも MTU を 1600 にしてあります。
ホスト アップリンク プロファイルの作成
NSX Manager にログインして、「システム」→「設定」→「ファブリック」→「プロファイル」を開きます。そして、「アップリンク プロファイル」タブの「追加」から、「アップリンク プロファイルの作成」を開いて、設定値を入力していきます。
アップリンク プロファイルの名前は「uplink-profile-esxi」にしています。
そのまま下にスクロールして、「デフォルトのチーミング」に、アップリンクの名前を入力します。今回は、チーミング ポリシーが「フェイルオーバーの順序」なので、アクティブ / スタンバイです。
- アクティブ アップリンク: uplink-1
- スタンバイ アップリンク: uplink-2
のこりのパラメータは、次のような設定にしています。
- トランスポート VLAN: 71
- MTU: 空欄のまま。(vDS 側で設定するため)
アップリンク チーミング ポリシーが作成されました。
トランスポート ノード プロファイルの作成
「システム」→「設定」→「ファブリック」→「プロファイル」を開きます。そして、「トランスポート ノード プロファイル」タブの「追加」から、「トランスポート ノード プロファイルの追加」を開いて、設定値を入力していきます。
アップリンク プロファイルの名前は「tn-profile」にしています。
少し下にスクロールし、「ノード スイッチの作成」では次のように入力しています。
- タイプ: VDS
- モード: 標準
- 名前: vCenter は「lab-vc-03」、vDS は「DSwitch」を選択。
- トランスポート ゾーン: nsx-overlay-transportzone
なお、ここで VLAN トランスポート ゾーンも選択しておくと、ESXi で、NSX の VLAN セグメントも利用可能になります。スーパーバイザー クラスタの ESXi としては NSX の VLAN セグメントが必須ではないので、ここではオーバーレイ トランスポート ゾーンのみ選択しています。
ふたたび下にスクロールして、残りのパラメータを入力して「追加」をクリックします。
- アップリンク プロファイル: uplink-profile-esxi
- IP の割り当て: IP プールを使用
- IP プール: ip-pool-tep
- チーミング ポリシー スイッチ マッピング → uplink-1: アップリンク 1
- チーミング ポリシー スイッチ マッピング → uplink-2: アップリンク 2
トランスポート ノード プロファイルが作成されました。
ホスト トランスポート ノードの設定
vSphere クラスタ単位で、ESXi にトランスポート ノード プロファイルを適用します。
「システム」→「設定」→「ファブリック」→「ノード」を開きます。そして、「ホスト トランスポート ノード」タブの「管理元」で vCenter(ここでは lab-vc-03)を選択します。クラスタ(ここでは wcp-cluster-01)を選択して、「NSX の設定」をクリックします。
トランスポート ノード プロファイル(tn-profile)を選択し、「適用」します。
処理の完了をしばらく待ちます。たまに「更新」をクリックて様子を見ます。
処理完了すると、「NSX 設定」が「成功」になるはずです。
vSphere Client から vDS を見ると「NSX スイッチ」になっています。
つづく。