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小規模 VMware Cloud Director 10.4 ラボ構築。Part-02 NSX-T の準備

VMware Cloud Director の小規模なラボ環境を構築します。今回は、NSX-T Manager をデプロイして、ESXi をホスト トランスポート ノードとして設定します。

前回はこちら。

 

全体の流れはこちら。

 

今回の内容です。

 

今回は、下記の赤枠あたりを準備します。なお、NSX Edge は後で構築します。

 

1. NSX-T Manager のデプロイ

vSphere Client から、NSX-T Manager をデプロイしておきます。

今回は下記の OVA ファイルを使用しました。

  • nsx-unified-appliance-3.2.1.0.0.19801963.ova

パラメータは、次のように指定してあります。下記で指定のないものはデフォルトのままです。

  • 2. 仮想マシン名: lab-nsx-31
  • 5. 設定
    • デプロイ構成: Small
  • 6. ストレージの選択
    • 仮想ディスク フォーマットの選択: シン プロビジョニング
  • 7. ネットワークの選択
    • ターゲット ネットワーク: dvpg-vlan-30
  • 8. テンプレートのカスタマイズ
    • システムの root ユーザーのパスワード: VMware1!VMware1!
    • CLI admin ユーザー パスワード: VMware1!VMware1!
    • ネットワーク プロパティ
      • ホスト名: lab-nsx-31.vcd.go-lab.jp
        ※証明書自動生成の都合により、FQDN で指定しておきます。
      • 管理ネットワーク IPv4 アドレス: 192.168.30.31
      • 管理ネットワークのネットマスク: 255.255.255.0
      • デフォルト IPv4 ゲートウェイ: 192.168.30.1
    • DNS
      • DNS サーバ リスト: 192.168.30.10
      • ドメイン検索リスト: vcd.go-lab.jp
    • サービス構成
      • NTP サーバ リスト: 192.168.30.10
      • SSH の有効化: オン
      • root SSH ログインを許可: オン

 

デプロイ後に、ラボのリソース節約のため、仮想マシンの「設定の編集」にてメモリの予約を解除しておきます。

  • 予約: 0 MB

 

2. NSX-T ライセンス キーの追加

NSX-T Manager をパワーオンして、しばらく待つと HTTPS で Web UI にアクセスできるようになります。admin ユーザでログインして、ライセンス キーを追加します。

 

ライセンス画面には、ログイン直後に表示される画面上部のバーなどから移動できます。「ライセンスを追加」をクリックして、キーを登録しておきます。ちなみに、今回は評価用ライセンスを使用しています。

 

3. NSX-T Manager と vCenter の連携設定

NSX-T Manager に、「コンピュート マネージャ」として vCenter を登録しておきます。

「システム」→「設定」→「ファブリック」→「コンピュート マネージャ」を開き、「コンピュート マネージャを追加」をクリックして下記のように入力します。

  • 名前: lab-vc-31
  • FQDN または IP アドレス: lab-vc-31.vcd.go-lab.jp
  • ユーザー名: administrator@vsphere.local
  • パスワード: VMware1!
  • 信頼を有効にする: はい ※いいえ のままでもよかったかも・・・

 

4.トランスポート ゾーンの用意

VCD では、オーバーレイ トランスポート ゾーンと VLAN トランスポート ゾーンの両方を利用します。今回はデフォルトで作成されているものを利用します。

  • オーバーレイ: nsx-overlay-transportzone
  • VLAN: nsx-vlan-transportzone

 

5. ESXi への NSX インストール

NSX-T のオーバーレイ ネットワークを構築できるように、ESXi に NSX をインストールしておきます。

 

5-1. アップリンク プロファイルの作成

「システム」→「設定」→「ファブリック」→「ファブリック」→「プロファイル」→「アップリンク プロファイル」タブを開き、「プロファイルの追加」で作成します。

「アップリンク プロファイルの作成」画面では、次のように入力します。

  • 名前: host-uplink-profile-01
  • チーミング → [デフォルトのチーミング] → アクティブ アップリンク: uplink-1
  • トランスポート VLAN: 33

 

5-2. トランスポート ノード プロファイル の作成

「システム」→「設定」→「ファブリック」→「ファブリック」→「プロファイル」→「トランスポート ノード プロファイル」タブを開き、「プロファイルの追加」をクリックします。

「トランスポート ノード プロファイルの作成」画面では、次のように入力します。

  • 名前: tn-profile-01
  • ノード スイッチの作成
    • タイプ: VDS
    • 名前: vCenter → lab-vc-31、VDS → vds-31
    • トランスポート ゾーン: nsx-overlay-transportzone
    • アップリンク プロファイル: host-uplink-profile-01
    • IP 割り当て (TEP): 静的 IP のリストを使用
    • 静的 IP リスト: 192.168.33.11
    • ゲートウェイ: 192.168.33.1
    • サブネット マスク: 255.255.255.0
    • チーミング ポリシー アップリンク マッピング
      • uplink-1 のVDS アップリンク: uplink1

 

5-3. NSX のインストール

「システム」→「設定」→「ファブリック」→「ノード」→「ホスト トランスポート ノード」タブを開きます。

「管理元」で「lab-vc-31」を選択すると、vSphere クラスタが表示されるので、クラスタ名(lab-cluster-31)の前にあるチェック ボックスをオンにします。

 

クラスタを選択した状態で「NSX の設定」をクリックすると、「NSX のインストール」画面が表示されます。トランスポート ノード プロファイルを選択して、「適用」をクリックします。

  • トランス ポート ノード: tn-profile-01

 

少し待って画面を更新すると、ESXi ホストに NSX がインストールされ、「ホスト トランスポート ノード」として準備できた状態になります。

 

vSphere Client から ESXi ホストの vDS を確認すると、「NSX スイッチ」として構成されたことが確認できます。

 

ホスト トランスポート ノードになった ESXi には、オーバーレイ ネットワークの経路である、TEP 用の VMkernel アダプタ(vmk10)も構成されています。

 

VCD では、NSX Edge や Tier-0 ゲートウェイも利用しますが、それらはのちほど必要になるタイミングで作成します。

つづく。