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VCF 5.2 で Avi Load Balancer を動作確認してみる。Part-03: Virtual Service の作成

VMware Cloud Foundation(VCF)5.2.1 の SDDC Manager からデプロイした Avi Load Balancer で、仮想サービス(Virtual Service)を作成します。

 

前回はこちら。

 

今回の内容です。

 

1. Web サーバー仮想マシンの用意

ロードバランサーの動作確認でサーバー プール メンバーとして使用する Web サーバーを、下記の手順で用意しておきます。

 

それぞれの Web サーバーは、下記のように構築しておきます。

  • Web サーバー #1
    • 仮想マシン名 / ホスト名:demo-web-01
    • 接続するポートグループ:seg-vlan-80
    • IP アドレス/サブネット マスク:192.168.80.11/24
    • index.html の内容:<h1>demo-web-01</h1>
  • Web サーバー #2
    • 仮想マシン名 / ホスト名:demo-web-02
    • 接続するポートグループ:seg-vlan-80
    • IP アドレス/サブネット マスク:192.168.80.12/24
    • index.html の内容:<h1>demo-web-02</h1>

下記のように、2台の Web サーバー仮想マシンを用意しておきます。

 

2. 仮想サービス(Virtual Service)の作成

Avi Load Balancer による Web サーバーへのロード バランシングを動作確認するため、サーバー プール、VIP、仮想サービスを順に作成します。

 

2-1. サーバー プールの作成

Avi Load Balancer UI の「アプリケーション」タブ →「プール」を開き、「プールの作成」をクリックします。

 

「プールの作成」画面が開くので、プールの名前を入力して「クラウドと VRF の設定」をクリックします。

  • 名前:Web-Pool-01

 

クラウドを選択して、「設定」をクリックします。

  • クラウド:VCF-NSX-Cloud

 

「プールの作成」画面に戻るので、パラメータを入力して下にスクロールします。

  • ロード バランシング アルゴリズム:Round Robin
    ※仮想サービスへのアクセス確認時にわかりやすいため。
  • リアルタイム メトリックの有効化:ON

 

「配置サーバ ネットワーク」の下にある「追加」をクリックして、Web サーバーを配置するネットワークを選択します。

  • サーバ ネットワーク:seg-vlan-80- 192.168.80.0/24
  • サブネット:192.168.80.0/24

 

プール メンバーを追加します。サーバーの情報を入力して「追加」をクリックします。

  • サーバの選択基準:IP アドレス
  • アドレス:192.168.80.11

 

1台目の Web サーバーが追加されたので、同様に2台目を追加します。

  • サーバの選択基準:IP アドレス
  • アドレス:192.168.80.12

 

2台のサーバーが追加されたことを確認し、さらに下にスクロールします。

  • 192.168.80.11
  • 192.168.80.12

 

「健全性モニター」の下にある「追加」をクリックし、モニターを選択して「保存」をクリックします。

  • 名前:System-HTTP

 

これで、プールが作成されました。まだ仮想サービスに割り当てられていないので、健全性の表示は灰色のまま、次に進みます。

 

2-2. VIP アドレスの作成

仮想サービスに割り当てる VIP アドレスを設定します。

「アプリケーション」タブ →「VS VIPs」→「作成」をクリックします。

 

「VS VIP の作成」画面が表示されるので、名前を入力して「クラウドと VRF の設定」をクリックします。

  • 名前:Web-VIP-01

 

クラウドを選択して、「設定」をクリックします。

  • クラウド:VCF-NSX-Cloud

 

「VS VIP の作成」画面に戻るので、VIP の下にある「追加」をクリックします。

 

「VIP の編集」画面が開くので、パラメータを入力します。

  • VIP アドレス割り当てネットワーク:seg-vlan-81 - 192.168.81.0/24
  • IPv4 サブネット:192.168.81.0/24

「配置ネットワーク」の下にある「追加」をクリックします。

 

VIP を配置するネットワークを選択して、「保存」をクリックします。

  • 配置ネットワーク:seg-vlan-81 - 192.168.81.0/24
  • IPv4 サブネット:192.168.81.0/24

 

「VIP の編集」画面に戻るので、配置ネットワークが選択されたことを確認して、「保存」をクリックします。

 

「VS VIP の作成」画面に戻るので、VIP の設定が入力されたことを確認して、「保存」をクリックします。

 

これで、VIP のオブジェクトが作成されました。

 

2-3. 仮想サービス(Virtual Service)の作成

「アプリケーション」→「仮想サービス」を開き、「仮想サービスの作成」→「詳細設定」をクリックします。

 

クラウドを選択して、「次へ」をクリックします。

  • クラウド:VCF-NSX-Cloud

 

仮想サービスの設定を入力して、「次へ」をクリックします。

  • 名前:Web-VS-01
  • VS VIP:Web-VIP-01
  • プール:Web-Pool-01

 

「ポリシー」は、デフォルトのまま「次へ」をクリックします。

 

「分析」では、下記の設定を変更して「次へ」をクリックします。

  • メトリックの更新頻度:0 分
  • 重要でないログ間隔:0 min(0 分)

 

「詳細」では、サービス エンジン グループを選択して、「保存」をクリックします。

  • サービス エンジン グループ:VCF-Avi-SE-Group

 

仮想サービスが作成され、サービス エンジン仮想マシン(2台)の自動デプロイが開始されます。

 

サービス エンジンのデプロイ処理などの進捗やエラーは「イベント」タブで確認できます。

 

数分ほど待つと、サービス エンジン仮想マシンのデプロイが完了します。このとき、サービス エンジン グループで指定した仮想マシン フォルダも自動作成されます。

 

「アプリケーション」タブ →「ダッシュボード」を開き、「表示 VS ツリー」を選択すると、仮想サービス → サーバー プール → メンバー の状態が確認できます。

 

健全性スコアの数字は、しばらく待つと 100 に近づくはずです。

 

「アプリケーション」→「仮想サービス」を開くと、「アドレス」列に自動割り当てされた VIP アドレス(192.168.81.200)が表示されています。

 

「アプリケーション」→「VS VIPs」でも、VIP アドレスを確認できます。

 

「アプリケーション」→「プール」をひらくと、サーバー プールが仮想サービスに割り当てられたことで、メンバー サーバー台数の数字(稼働/合計)などが表示されています。

 

3. 仮想サービスへのアクセス確認

「アプリケーション」→「仮想サービス」を開き、仮想サービスに割り当てられている VIP アドレス(192.168.81.200)を確認します。

 

Web ブラウザから、仮想サービスの VIP アドレス(192.168.81.200)にアクセスすると、Web サーバー #1 / #2 のページが、ラウンド ロビンで順番に表示されるはずです。

※この例は Web サーバー #2 のページ。

 

仮想サービス(Web-VS-01)の「ログ」タブを開き、「重要でないログ」をクリックして有効(緑)にすると、詳細なアクセス ログを確認できます。

下記のように、クライアント → 仮想サービス、仮想サービス → メンバー サーバーのアクセスが可視化されます。

  • Client IP: 192.168.70.2:49918
    ↓↑
  • Virtual Service IP: 192.168.81.200:80 ※Service Engine VM の VIP
  • Server Conn IP: 192.168.80.3:9816 ※Service Engine VM の別 vNIC
    ↓↑
  • Client IP: 192.168.80.12:80(Web サーバー #2)

 

以上、VCF 5.2.1 で Avi Load Balancer の動作確認をしてみる話でした。