vSphere 8.0 U3 から、vSphere with Tanzu は、vSphere IaaS Control Plane という名前になりました。
そこでラボ環境に構築してみたのですが、vSphere with Tanzu 8.0 U2 の vSphere with Tanzu とほぼ変更がなかったので、とりあえず構築記念としてワークロード管理 有効化のスクリーンショットと、構築後の雰囲気のみ紹介しようと思います。
今回の環境
vSphere 8.0 U3 の IaaS Control Plane は、下記のバージョンのソフトウェアを利用してみました。
vCenter Server 8.0 U3
ESXi 8.0 U3
NSX 4.1.2.4
構築手順(ただし vSphere with Tanzu 8.0 U2 リンク集)
ちなみに手順は、以前時紹介した vSphere with Tanzu 8.0 U2 のもので、そのままいけました。
- Part-01: vSphere クラスタの準備
- Part-02: vSphere Zone の作成
- Part-03: 共有データストアの用意(NFS)
- Part-04: ストレージ ポリシーの作成
- Part-05: vDS / 分散ポート グループの作成 ※vDS バージョンは 8.0.3
- Part-06: NSX Manager のデプロイ
- Part-07: ESXi への NSX インストール
- Part-08: NSX Edge のデプロイ
- Part-09: Tier-0 ゲートウェイの作成
- Part-10: ワークロード管理の有効化
ワークロード管理 有効化のスクリーンショット
ドキュメントでは vSphere with Tanzu → vSphere IaaS Control Plane に表記が修正されているのですが、もともと実機ではそのあたりの表現が殆どなかったので、スーパーバイザーを構築(ワークロード管理を有効化)するまで 8.0 U2 からの変更にはほぼ気付けないかなと思います。
あまりに同じだったので、今回のワークロード管理 有効化のウィザードをとりあえずそのまま貼っておこうと思います。以前の 8.0 U2 のラボ構築 と比較しやすいように、パラメータは揃えてあります。
「ワークロード管理」画面
「ワークロード管理」画面 ※下にスクロール・・・
1. vCenter Server とネットワーク
2. スーパーバイザーの配置
3. ストレージ
4. 管理ネットワーク
5. ワークロード ネットワーク
6. 確認(と詳細設定)
ひたすら待った結果
構築直後のスーパーバイザーの様子
vCenter Server 8.0 U3 スーパーバイザーの Kubernetes バージョンは、v1.28.3 ベースです。
スーパーバイザーを構築すると、デフォルトで2つの vSphere 名前空間が作成されるようになりました。これは、それぞれスーパーバイザー サービスによって作成されています。
- svc-tkg-<クラスタの MoRef ID>
- svc-velero-<クラスタの MoRef ID>
スーパーバイザーとして、デフォルトで Tanzu Kubernetes Grid Service と Velero vSphere Operator がインストールされています。
このバージョンから(IaaS Control Plane になってから)、Tanzu Kubernetes Grid Service もスーパーバイザー サービスとしてバージョンを独立して管理できるようになっています。これで従来よりナウ目の Kubernetes バージョンの TKG クラスタが作成できるようになるはずです。
スーパーバイザー サービスによって自動作成される vSphere 名前空間には、自動的に仮想マシン ストレージ ポリシーも割り当てられるようです。
ちなみに、スクリーンショットでスーパーバイザー サービスの vSphere 名前空間に割り当てられた 3つのストレージ ポリシーは下記です。手動作成する vSphere 名前空間には、従来通り手動でストレージ ポリシーを割り当てることになります。
- vwt-nfs-policy → 今回の構築のために自作。
- VM Encription Policy → デフォルトで作成される暗号化用ポリシー。
- vwt-nfs-policy-3zone → 今回の構築で自作。ただし今回の構成は 1 Zone スーパーバイザーなので使えない。
つづく。